こんばんは、まつりぬいです。今回はPLC自体の話ではなく、制御屋さんのコロナ禍での転職活動について話をしていきたいと思います。
私は昨年、コロナ禍の中で転職活動を行い、転職しました。その転職の際に、制御屋さんとして感じたこと、大事だと思ったことを記事を2本に分けて書こうと思います。コロナ禍でと謳っていますが、書く内容はコロナ禍に関わらず、いつ転職活動をしても変わらない話になります。
1.コロナ禍での転職はどうか、結論
皆様の一番気になる点は、コロナ禍で転職活動は、コロナ禍で無い時と比べて普段と比べてやりにくくなっていないか、という点だと思います。
結論から申し上げますと、生産技術系の制御屋さんであれば、コロナ禍である、コロナ禍で無いは、大勢に影響はでないので、転職したいと思うのであれば転職活動をしたほうが良いと感じました。それくらい、私はすんなり転職活動が進み、活動を終えることができました。なんなら、リモートで面接を進められる分、体力的にも日程管理的にもかなり楽な状況で転職活動ができたと思っています。
もちろん、企業によってはコロナ禍のため中途採用をやめていた会社もありましたし、所望する勤務地次第では簡単に決まらない可能性もあります。高いスペックを要求される企業であれば簡単に採用されないでしょうし、私の場合は転職しやすい30歳前後の、そこそこキャリアを積んだ世代である点も、すんなり決まった理由になると思います。
ただ、どうやら日本全体で見ても制御屋さんは不足しているらしく、コロナ禍であっても、中途採用を絞る企業は少ないようでした。エージェントからも、PLCを触れる事は、コロナ禍も関係のない他にない非常に大きな強みだと言われました。
ここで少し、「なぜ、世の中で制御屋さんが不足しているのか?」という話をします。
おそらく、不足しているというよりかは、転職市場に制御屋さんが出てこない事が理由ではないかと考えています。
実は私は生産技術という仕事を経験してきた中で、メカ屋も制御屋さんもどちらもやっています。そして、生産技術の中でも、PLCを扱う制御屋さんチームは、激務多忙な生産技術の中でも、比較的働き方が安定しやすい職種で、離職率が単純に低いと推測しています。
仕事の中身で比較すると、メカ屋さんは設備の仕様を考えるだけでなく、取り扱っている製品次第では、物を運ぶ力仕事や肉体労働がかなり多くなります。一方で、制御屋さんは配線作業をやる事はあるにせよ、力仕事や肉体労働が少なく、改修対象もハードではなくソフトである事が多いです。なので、制御屋さんは事前段取りや準備もメカ屋さんより工数がかからず、メカ屋さんと比べるといくらか、肉体的にも精神的にも楽だと、自分はどちらもやって感じました。
話を戻すと、制御屋さんはそういう生産技術の中でも、比較的楽(あくまで比較的です)な状況なので離職率も低く、中途採用の市場に出てこない。なので、コロナ禍であっても、常に一定の求人案内が出ている状態で採用を絞られることは無い。日本社会全体が景気が悪くなれば話は別でしょうが、コロナ禍でも製造業は忙しい業界は忙しいままです。よって、コロナ禍である、なしは制御屋さんの転職にとっては大勢に影響は出ていないのではと、転職活動をして感じました。
では、話を転職活動自体に進めていきます。
私は転職活動を進めるうえで、下記①②が制御屋さんとして重要だと思いました。今日の記事では、①について話を進めていきます。
- ①エージェントが大事
- ②制御屋さんとして主体的に活動したエピソードをいかに楽しく話せるか?
2.思った事①エージェントが大事
エージェント、という事でいきなり制御とは関係ない話ですが、自分の転職活動はエージェントの方にかなり助けられました。もちろん、エージェントの力を借りずとも、「面接の日程だけ調整してくれればええわ」、という方もいるでしょうが、面接を受ける企業の話や他の採用者が面接でされた質問等、貴重な情報を皆様持っていますので、気になった点はどんどん、エージェントの方に質問し事前準備をしたうえで、面接に臨んだほうが良いと思います。
じゃあ、制御屋さんはどのようなエージェントを選べばよいのでしょうか。
私は、「このエージェントの方は、今務めている会社の人事の誰よりも、制御の仕事を理解している」と感じたら、その人は当たりと思って良いと思います。
皆さんの会社の人事の方を思い浮かべてみてください。人事の方は、工場でどのようにして製品がつくられているか、正確に把握しておられるでしょうか。もちろん、工場実習等を通じて、工程や設備に対する理解はある程度ある方はいらっしゃるでしょう。ですが、PLCとはどういったもので、どういった使い方をしている装置なのかを、正確に説明できる方が、果たしてどれほどいらっしゃるでしょうか。
正直、製造業の中でも、人事の方でもそこまで理解がある方はそう多くないと思います。まあ、制御屋さんが人事の業務のすべてを知っている訳ではないですから、お互い様ではあります。ただ、転職のエージェントとなると話は別です。転職活動の右も左もわからない自分たちにとっては、PLC、制御の仕事、それらに対する理解がある人がエージェントにいてくれた方が、安心して転職活動に臨めますよね。そのための一つの物差しが、「自分の会社の人事よりも詳しい」と話して感じるかどうか、だと自分は感じています。
そして、そういうエージェントの方であれば、やたらめったら募集案件を持ってきたり、大量にある募集案内の中からこちらに絞らせるのではなく、エージェントが自信を持って制御屋さんに受けてもらいたい、大外れのない、厳選された募集だけを提案してくださると思います。なので、転職活動の最初はそういったエージェントの方を探す事から始めてみても良いかもしれません。まずはPLCや制御に関する話をエージェントの方とじっくりしてみる。そして、話をしていく中で、この人だと思った方についていった方が、迷いなく安心して転職活動に臨めると思います。
ただ、エージェントの方も採用ノルマがあります。このノルマが少し厄介です。
仮に練習のつもりで受けた第一志望群ではない企業で先に選考が進んでしまい、最終面接にも合格し採用される状況になった時に、その段階で他に採用が無ければ、例え後にあなたの本命の企業面接が控えていても、その事をエージェントが知っていても、採用通知が来た段階で採用承諾を強く勧めてくるケースも、場合によってはあるようなのです。
しかし、そういった状況で、真摯に当事者である我々の立場に立って、自分が志望している企業と会社状況を比べて説明してくれたり、急いで決める必要が無い旨話をしてくれる方に出会えたのであれば、その人を選んだ判断は正しいと思います。そういう方がエージェントとして担当してくれているのであれば、急いで転職を決める必要も無く、先に選考が通った企業は本命のための練習と割り切って本命の面接に臨めば、最終的に自分が不幸にならない転職活動ができるかと思います。
繰り返しになりますが、独力で企業も分析できて、冷静に人に流されず自分で判断できる方は、エージェントの力量は関係無いと思います。ただ、自分がそうでないと感じるならば、貴重な情報を提供してくださるエージェントの方がつくかどうかが、自分が満足のいく転職活動ができるかの、大きな境目になると思います。有力な協力者を得たうえで、自分で良く考え判断し、転職活動に臨んだほうが良いでしょう。
長くなりましたので、今回はここまでです。次回は②の話、実際の面談で何を気を付ければよいか話をしていきます。
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